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渡辺治先生の最終講義 

 1月は行くといいますが、本当に早いもので明日から2月です。冬ももうすぐ終わりですね。

 さて、私は、一昨日29日に一橋大学兼松講堂で行われた、渡辺治教授の最終講義を聴講してきました。私は一橋の学生ではないのですが、自分の学校の授業は終わっていますし、誰でも聴講してよいとのことだったので。何より、私淑する先生の最終講義なのですから聞かないわけにはいきませんでした。

 講義に先立ち、渡辺先生のご同僚の吉田裕先生が挨拶されました。私のとったメモをもとに再現すると以下のような感じだったと思われます(文責は当然私にあります)。

 今から20年ほど前、昭和天皇の崩御に際していわゆる自粛ムードが起こり、テレビのCMも放送が自粛された。その中には、ロッテの「ついにその日が来た」というCMも含まれていた。今日渡辺先生の最終講義を開くに当たってはまさに「ついにその日が来た」という感じでいる。

 渡辺政治学の神髄は、視野が非常に広く、全体性を持ち、体系的であるところにある。さらに、渡辺先生の個人的な性格についていうと、異なる領域・分野への尊重・尊敬の念を非常に強く持っておられた。一橋大学の社会学部には自分も含め3人の政治学の教員がいるが、先生のそうした性格のおかげで、3人が楽しくやってこれたし、先生が社会学部長を務められたときも、それを学部行政に生かされた。新自由主義の波が大学にも押し寄せる中で、先生はお金にならない研究を切らなかったし、教授会の雰囲気も自由であった。



 講義のテーマは、「民主党政権と日本の行方―利益誘導型政治の存続か新自由主義か、新福祉国家か」でした。なぜこのテーマを選んだのかというと、先生ご自身の20年間の研究テーマが凝集されているからとのこと。講義の4つの課題として、

1.改めて、政権交代を生んだ力とその限界を考える
2.民主党とはどんな政党かを考える―3つの選択肢の凝集
3.普天間、構造改革の行方を考える―3つの力の攻防
4.今後の政治の選択肢と展望―3つの選択肢の現実性

をあげ、これに沿ってお話をされました。

 講義内容は、先生の近著『新自由主義か新福祉国家か』(旬報社、2009年)に収録されている先生の論文「第1章政権交代と民主党政権の行方」に準拠していました。なにしろ、2時間近い長さの講義だったので、ここには載せきれません。同論文に載っていないことをメモ的に書きます。

新自由主義か 新福祉国家か <民主党政権下の日本の行方>新自由主義か 新福祉国家か <民主党政権下の日本の行方>
(2009/12/18)
渡辺 治二宮 厚美

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鹿児島県出身、横浜市在住で東京の大学に通う学生。法学部在学中。初めての方はこのブログについてをお読みください。

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