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国会改革を批判する自由法曹団意見書の紹介 

 通常国会が始まりました。野党、特に自民党は政治とカネをめぐる問題で追求するのでしょう。これ自体は非常に大事なことです。これまでの自民党政治は、政治とカネに関わる問題で危機に陥り、93年には下野してしまいました。民主党がこの問題を解決できない場合、政治不信は否応なく高まり、自民党と同じ轍を踏むことになるかもしれません。これだけは避けてほしいものです。

 さて、今回の通常国会には重要なテーマが目白押しです。労働者派遣法の改正、永住外国人への地方参政権付与法案、夫婦別姓を認める民法改正案などなど。数あるテーマの中で、議会制民主主義の根幹に関わるものとして、国会法の改正をはじめとする、国会改革をあげなければなりません。

 この国会改革について、自由法曹団が意見書を出しました。この問題について包括的に検証しているので、紹介します。意見書は、「強権的国家」づくりをめざす民主党「国会改革」に反対すると、衆院比例定数の削減に反対するの2つです。

 前者は、与党が今国会に提出を予定している国会改革関連法案について、後者は、民主党マニフェストで政策の重要な柱とされていた衆議院の比例定数の80議席削減について、検討と批判がなされています。

 両意見書では、これらの「改革」が、財界の要求によってなされようとしていること、「改革」のねらいが新自由主義の政治のいっそうの推進とアメリカとともに海外で戦争できる国づくりにあることを指摘しています。

 両意見書が検討している今回の「改革」の特徴を大雑把に言ってしまえば、以下のようになります。国会内における少数会派の排除・消滅、保守二大政党制の完成、国会の権能の低下とそれによる行政主導国家の構築、解釈改憲の推進、などです。

 なぜこれらの「改革」を行えば、新自由主義の政治が推進され、海外で戦争できる国づくりが進むのか。

 意見書では明示的に書かれていませんでしたが、保守支配層がねらうこれらの2つが、国民多数の要求に沿うものではまったくないからだと考えられます。新自由主義的な政治によって実際に恩恵を受ける層は、大企業の男性ホワイトカラー正社員と資産家ぐらいです。戦争できる国づくりにしても、これを完成するには憲法9条の改正が不可欠ですが、国民の過半数はどの世論調査を見ても9条改正に反対しています。支配層が自らのねらいを貫徹しようとすれば、いずれ大きな反対にあうことは間違いありません。事実、昨年の総選挙がそうでした。

 では、そういう反対をいかにして押さえ込むか。文字通り強権的に、つまり反対運動を弾圧する方法もありますが、日本国憲法の下では困難です。民主主義の建前を崩さずに行う方法が支配層の側からは求められるといってよいでしょう。

 その方法の中でもっとも重要な柱を成すのが、小選挙区制です。小選挙区制は、大政党にとっては得票率より多い議席占有率を得ることができ、第三党以下の当選を困難にするという特徴を持ちます。民意が非常に捻じ曲げられた形でしか、国会に反映できなくなるわけです。

 こう言うと、民主党は新自由主義と決別したのではないかと指摘されるかもしれません。無論、民主党の中に新自由主義と一線を画した人たちがいるのは認めますが、指導部は必ずしもみなそうではありません。これは昨年の行政刷新会議による仕分けに顕著に見られますし、労働者派遣法の改正案にしても不十分なことから読み取ることができます。

 これらの意見書を運動の理論的武器にすべきですし、何より民主党関係者にも読んでほしいものです。
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鹿児島県出身、横浜市在住で東京の大学に通う学生。法学部在学中。初めての方はこのブログについてをお読みください。

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