スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
お読みいただきありがとうございます。よろしければ応援よろしくお願いします。
人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ
にほんブログ村

生激論2010にっぽん大転換を視聴して 

 2010年二件目の投稿です。昨日放送されたNHKスペシャルについて、思うところを述べます。なお、あらかじめ断っておきますが、番組内容についての責任は当然私に帰属します。

 まず、出演者は以下の8人でした(敬称略)。

菅直人 副総理・民主党代表代行
安藤忠雄 建築家
金子勝 慶應義塾大学教授
マエキタミヤコ コピーライター
川本裕子 早稲田大学教授
永守重信 日本電産社長
東国原英夫 宮崎県知事
塩川正十郎 元財務大臣


 議論は、日本の現状について時折プレゼンが入りつつ、三宅アナウンサーから出される以下の質問に、出席者が答え、それを踏まえた形で進みました。

Q1.日本の未来を考えたときの鳩山政権を採点すると、100点満点で何点?
Q2.国が予算の多くを直接個人に給付することについて賛成かどうか?
Q3.昨年末発表された成長戦略に賛成か反対か?理由のキーワードも示して。
Q4.日本の未来を切り開く提言をしてください。
Q5.世界の中の日本の選択は、アメリカ重視かアジア重視、どちらで行くべきか?
Q6.私たちが心豊かに暮らすためにはどうすればよいか?

 記事があまり長くなってもいけないので、各テーマについて逐一感想を述べることはしません。全体を通して、思ったことを述べます。

 第一に、110分という限られた時間の中で6つのテーマについて議論するというのは、いささか無理があったと言わざるを得ません。番組を見ていて、中途半端なところで議論が終わったな、と感じることがたびたびありました。上記のQ4とQ6は内容的に重なる部分がありますから、同じにして最後にまわした方がよかった気がします。

 第二に、テーマ設定についてですが、日本の安全保障に関してすっぽり抜けていることが気になりました。今年は日米安保条約改定50周年ですし、普天間基地の問題もホットな話題としてあります。Q5でも議論になったのは経済政策でしたし、NHK制作陣としても、経済的な文脈でこの問いを出したことが濃厚でした。出演者からも鳩山政権の外交における迷走ぶり(要は普天間問題をめぐる日米関係)を指摘する意見が多かっただけに、テーマのひとつに設定すべきではなかったのでしょうか。

 第三に、企業負担軽減・規制緩和など、新自由主義に基づいた発言が相次いだことにも違和感を覚えました。政権交代が起きたのは、渡辺治らが分析するように、構造改革への怒りと、構造改革以前の自民党の開発主義体制の拒否が合流した結果であることは明らかです。塩川・川本・永守の三人が、来年度予算や成長戦略の中に、法人税減税や規制緩和がないことを指摘して、企業を応援しろと菅直人に迫っていました。しかし、そうした企業を応援する政治は構造改革の政治の下、十分に進められてきたわけですし(塩川さんはそれを進めた側にいたわけで)、何より、そうした路線に対しては昨年の総選挙で国民からノーを突きつけられたわけです。それを認識してないかのような議論には正直言って辟易しました。

 第四に、第三の点とも関わりますが、国民の自己責任を問う発言が多かったことです。自己責任論についてはいろいろと問題があると考えていますが、ここは副総理という政府を代表している出席者もいるわけですから、国民の自己責任を問うてもあまり建設的ではないということを指摘しておきます。
 例えば、塩川さんはこのことをかなり強調していました。Q4とQ6で、自己責任、責任感ということを堂々と掲げたのです。しかし、これまで政府の中枢を担ってきたことに対する自身の責任について何の言及もありませんでした。安藤さんもQ6への回答で、今まで政府に頼りすぎたのだから、これからは自己責任をもて、と言っていました。
 私がびっくりしたことに、マエキタミヤコさんも同じようなことを言っていました。曰く、自分で直接幸せになろう、政治家だけに頼らない、と。マエキタさんが出演者の中では一番民主党支持者で、リベラルな感じのする人だったのですが。しかし、後になって考えてみると、おそらく彼女は貧困や格差を拡大した構造改革政治をやめてほしいから民主党を支持するのではなく、古い自民党流の開発主義の政治をやめてほしいから民主党を支持するのでしょう。彼女自身、NGOの宣伝を中心に活動していますし、発言も環境問題に関わることが主でした。
 自己責任の問題と関わって述べなければならないのは、菅さんが現代の若者の消極性・意識の小ささを言ったことです。これにはすぐさま東国原さんと川本先生から反論が出ましたが、政治家が言っていいこととは思えませんし、今の若者が消極的でも、それは今の若者だけの責任ではありません。それに、反貧困や非正規労働者中心の労働組合運動の中心に、若者がいることなどを考えると、今の若者が消極的で、意識が小さいとは直ちには言えないはずです。菅さんは1年前に、派遣村の様子も見ているわけですから、自らの不見識をさらけ出したと言われても仕方ありません。

 以上、批判ばかりしてきましたが、新しい福祉国家を構想する上で、参考になった点ももちろんあります。

 まず、新福祉国家構想を練り上げる上で、成長戦略と言いますか、産業政策は重要な位置を占めるだろうということです。これがないと、国民多数の支持を得ることは困難ですし、新福祉国家の建設に反対するであろう財界・大企業などとまともにたたかえないと感じました。産業政策の中心は、金子先生が述べたような、食料やエネルギー生産が基軸になるだろうと私は考えています。

 次に、アジアの問題のより一層の重要性です。東アジア共同体について議論が交わされましたが、東アジアに自由な経済圏を作るという点では出演者に一致が見られました。私は、東アジアに共通の経済圏を作ることには賛成ですが、市場原理主義に基づいた、財界や外務省の求めるような多国籍大企業の野放図な資本蓄積を拡大する経済圏には反対です。経済圏を作るならば、共通の環境規制基準や労働基準を設定し、これまでのグローバリゼーションによる害悪を克服できるようなものを目指すべきです。

 以上のような感じでしょうか。何はともあれ、私にとっては、新しい日本や世界のあり方について考える意気込みのつく、よい1年のスタートが切れたと思います。
スポンサーサイト
お読みいただきありがとうございます。よろしければ応援よろしくお願いします。
人気ブログランキングへにほんブログ村 政治ブログ 政治評論へ
にほんブログ村
| HOME |
Copyright © 木尾原研究所 All Rights reserved. Design By Kana.

木尾原研究所

プロフィール

木尾原研究所

Author:木尾原研究所
鹿児島県出身、横浜市在住で東京の大学に通う学生。法学部在学中。初めての方はこのブログについてをお読みください。

FC2カウンター

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

twitter

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

このブログをリンクに追加する

人気ブログランキング

改憲反対

歴史修正主義に反対します

教育基本法改悪反対

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。